海の底にいるような感覚

私の憧れの、吉田慶子さんのライブが明日、渋谷で行われます。

私が何を心地良いと感じるのかを、音楽を通して教えて下さった吉田慶子さん。
吉田慶子さんの音楽との出会いは大学院生の頃。修士論文の発表を終えた日に、就職して仙台を去る同期との記念に、少し大人なイベントをと思い、仙台タウン情報(ちょっと懐かしい)を眺めていて。ボサノバとトロンボーンによるライブを見つけて、面白そう、と街へ出かけていきました(トロンボーンに惹かれるのは、学生時代に吹いていた楽器なので。)
国分町のビルの一室、ドキドキしながらお店に入ったように記憶しています。飲んだことのない、ウイスキーを頼んだような。しばらくドキドキが続きました。でも音楽が始まった途端に心は静まり、とても居心地の良い空間が広がりました。

ただ心地良いだけではない、不思議な音楽。
ささやくような小さな声、心地良い響きなのに、心の中に広がる世界は果てなく深くて。波立つことのない、海の底にいるような感覚。おそらく心地良いのだろうけれど、それを感じとることが出来ないような圧力に包まれる感覚。
教会でお祈りしている時に感じる安心感にも似た世界。
密度の高い静けさ、という言葉が思い浮かぶような世界観です。

それから10数年、いくつものありがたいご縁で繋がって頂き、今も慶子さんの音楽は私の生活に欠かせない一部、心の軸へと立ち返らせて下さるような存在です。

吉田慶子さんの久しぶりの大きな会場でのライブ、ご都合の合う方はぜひ足をお運び下さい。

吉田慶子「カエターノと私」アルバム発売記念ライヴ

* 2014年11月7日(金)
東京・渋谷「サラヴァ東京」
吉田慶子(vo,g) 黒木千波留(p) 増根哲也(b)

http://keicoyoshida.jugem.jp/


2014-11-06 | Posted in 日々のことNo Comments » 

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